過去ログ
前部室過去ログ(2006)
前部室過去ログ 2006/01/01 ─ 2006/12/31
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[1358] 色々と色の話 その1
悩ましいサカナの色の話がまた出たところで、私がこちらで2、3年ほど前に書いた内容を再度まとめてみたいと思います。
そもそも、U96のエンブレムと第9戦隊のエンブレムについては、それぞれ分けて考えることが必要だと思います。
そこでまず、第9戦隊のノコギリエイの色について。これには青と赤の両方の可能性があったと考えられます。青の根拠は一つあります。
1.Embleme Wappen Malings deutscher U-boote 1939-1945の中の記述
当文献によれば、カナダ軍がU595とU659を撃沈した際、同軍が両艦について報告を行っているのですが、それによると、この二隻のUボートには青いノコギリエイ(U659の場合は「カジキ」)のマークが付いていたとのことです。撃沈時にこの二隻が第9戦隊に所属していたことは間違いありませんし、エンブレムが「青」と報告されたのが一度のみならず、時と場所を変えて二度あったことからも、第9戦隊のマークが青だと主張する根拠に十分なろうかと思われます。次は赤について。これに関する根拠は二つあります。
1.上田毅八郎画伯の証言
ご存知のように上田画伯はハセガワ1/700プラモデル「UボートVIIC/IXC」の箱絵を担当しておられ、その絵の中のVIICは赤いノコギリエイを艦橋につけています。私が画伯に直接伺ったところによれば、これを描いたのは1975年ころで、その際は「戦時中のライフ誌のカラー写真を参考にしたと記憶している」とのことでした。ただし、私自身がその写真を見たわけではないので、厳密に言えば、そのカラー写真が色づけしたものかどうかについての検証は行い得ません。
2.Die Kriegsmarine第3巻の中の記述
当文献P377に、第9戦隊のUボートが使った撃沈ペナントの実物の写真が掲載されており、そのペナントには、撃沈トン数を表す「5000」という数字の左に例のノコギリエイが描かれています。残念ながらモノクロ写真なのですが、キャプションによれば、そのノコギリエイの色は赤となっています。写真を実際にここでお見せできないのが歯がゆいのですが、サカナの絵はデザイン的にかなり下手です。でも、それが例のサカナであることは間違いありません。この写真は戦時中のものではなく、当該文献の著者自身が実物のペナントを目の前にして撮影しているものですから、これも第9戦隊のエンブレムの色を赤とする十分な根拠となりましょう。
以上を観ると、第9戦隊については赤と青の二つがあったと見るのが妥当だと思われます。しかし、「ではなぜ赤と青が二つあったのか、どのようにそれぞれを使い分けていたのか」という疑問が生じます。これについては現時点では分かりません。次にU96のエンブレムの色ですが、これを緑と主張し始めたのは、おそらく研究家のポール・ダーシー氏が最初です。少し前にちょっと書いたように、ヴィレンブロック大尉から直々に授かった緑のノコギリエイのエンブレム(艦橋に立てる飾り)の写真をサイトに載せていたのがこの方です。私が実際にダーシー氏に伺ったところによれば、「個人的な考えでは、おそらく艦橋に描かれていたエンブレムも、この艦橋飾りのエンブレムと同じ緑だったと思う」とのことでした。私もこの解釈が妥当だと思います。でも、映画Das Bootを撮影した際には、ヴィレンブロック大尉もその場にきていたにもかかわらず、色が黒になっていたのはなぜなのか・・・・。単に映画用なのか、それとも実際にそうだったのか、詳細は不明です。
以上、長くなりましたが、現在のところこのエンブレムの色について最大限言えると思える点を書き連ねました。失礼。
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[1357] エンブレムの色
>赤か緑かはモノクロ写真をいくら見てもわかりませんので、カラー写真が出てくるか、関係者の記憶に頼るしかありませんね。
本当ですね。実は私、プラモデルを良く造るのですがドイツの戦車にしても、飛行機に関してもそうなんですが戦況が悪化してくるとドイツ兵器局の指示で迷彩色が変えられて行ってしまい戦車はゲルプ系の迷彩からグリュン系の迷彩色に飛行機はグラウ系からグリュン系に代わって行った様にUボートのカラーも変わって行った可能性があるかもしれないので結局はプラモデルを塗装する際は時代背景や使用場所等を考慮して自分のイメージでかっこよく造ればそれが正解と思ってます。
レベルのUボートは塗り応えがあって造っていてとても良いキットだと思いました。その内
_型が出るのを楽しみに待っています。 -
[1356] エンブレムの色
ネットで検索してみたところ、ある程度、信頼できると感じられたのは、下記ページです。
最初は緑だったが、後に第9戦隊エンブレムとして有名になったのは赤バージョンであるとの記述内容です。
http://www.9thflottilla.de/flot9c.htm
ここの情報のソースについては、下記ページに示されています。
http://www.9thflottilla.de/flot9f.htm
赤か緑かはモノクロ写真をいくら見てもわかりませんので、カラー写真が出てくるか、関係者の記憶に頼るしかありませんね。
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[1355] Re: U96のエンブレムの色
特に何かを参考にしたわけではないのですが、黒に近い色のRLMナンバーで考えていくと緑、灰色、青位しかエンブレムに使える塗料はないと思ました。赤は昔のプラモデルのデカールが赤だったので…
実際自分が本物の船にエンブレムをペイントすることを想像すると赤に黒を混ぜたりと言う面倒な事をやるかなぁと、(しかも殆ど黒にしか見えない色をわざわざ調色するのかな?)んで、当時身近に手に入る塗料となるとやはりドイツ軍が定めたRLMナンバーの塗料を使ったのでは?と思いましたので…(空軍の塗料ならカルピケ飛行場があるわけだし、陸軍ならそこらじゅうに駐屯しているので)実際Uボート21型のカラー写真を見ると艦底色は黒に近いグレーなのでその辺のRLMナンバーの塗料を使うのが一番手っ取り早いとおもいまして。本当に勝手な解釈なんであまり参考になりませんね?すみません。 -
[1354] Re: U96のエンブレムの色
stukaさん
> 私個人的には濃いグレーか黒が絵的にも兵器的にもかっこいいかなと・・・
私も全く同感です。赤とか青とか緑とかよりもやっぱり黒ですよねぇ。
ところで、緑はどこでお知りになりましたか?ソースに興味があります。 -
[1353] U96のエンブレムの色
今晩は、いきなりですみません。U96のノコギリ鮫のエンブレムの色調についてなのですが、昔フォトショップで赤、黒、青、緑色のサンプルを明度別に何種類か作成しそれを白黒に変換し実物の写真と比べていくと赤、青、緑のいずれも相当黒に近い明度だったように感じます。私個人的には濃いグレーか黒が絵的にも兵器的にもかっこいいかなと勝手に解釈しております.元の白黒写真も鮮明ではないので簡単には比較できないので個人的で勝手なリサーチだと思って聞き流してください。すみませんでした。
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[1352] Re: 伊‐36の疑問
てくにしゃんさん
> >『大西洋の脅威U99』の訳注
> この訳注は原注と併記されているため、原注のU・シュネーの経歴の部分が別人のA・シュネーと混同しているとも私には読めまして、「これはA(以下略)」の部分を「これはUではなくAの間違い・・・」と記述されていると、より解かりやすかったですね。
ああなるほど、そうとも読めますね。これは修正した方がいいかもしれません。訳者に伝えておきます。ミ〜ネンさん
Uボートのノコギリエイの色については以前こちらでもみんなで色々と話し合いました(過去ログ500前後)。
緑については、U96のエンブレムの色についてそういう説があるということです。その根拠となっているのが、ヴィレンブロック艦長が残した緑のノコギリエイの艦橋飾りです。これについてはカラー写真を載せているサイトがあったのですが、残念ながら今は閉鎖されているようです。VIID型は全て第9戦隊に属しているので、エンブレムの色は青または赤で間違いないのでしょう。私の質問の趣旨は「もしデカールの中に緑色のエンブレムも入っていれば、今後、U96つまりVII型Cのリリースをレベルが考えているもう一つの証拠になるはず」というものでした。でもそれはなかったようで・・・・。いずれC型も出ると希望を持ちましょう。
gonrokuさん
このラジコン潜水艦、バラストタイプなんですね。このサイズでこれは凄い。おそらく戦後の206型を模していると思われます。 -
[1351] 敵も利口だ。
BBSのURLを変更して、なんとかスパムは治まったようですが、まだまだ油断はできません。
また狙われはじめたら移動しなければ…。てくにしゃんさん
> 舞台は伊‐36ですが、当時の伊号潜水艦はあれほど清潔な艦内だったのでしょうか?
> 伊‐17では、しばしば疑似赤痢が発生し、乗員が隔離されることがありました。
> 『出口のない海』が実際に公開される段階で、この点がどのように処理されるか興味深く見ております。伊号潜水艦の乗組員の生活という視点では描いてなかったですね。ほぼ全編伊号潜水艦の中でしたが、ほとんど回天乗組員が控えている士官室と、艦長のいる発令所が中心でしたので、他の兵員室や魚雷室などよりはこぎれいな印象を受けました。
> ミ〜ネンさん
> 「ウンザ ボート」(すみません そう聞こえるんです)に仕立てよう…冒頭で艦長がヴェルナーに「unser boot:我々の艦だ」と言っているので、ウンザボートで間違いないです。
ところで、ビックサイトで開催していたおもちゃショー2006行ってきました。
そこでこんな物を発見。
http://www.rakuten.co.jp/fujii-hobby/639479/709541/#776332
ラジコン潜水艦ですが、その名も「U-16」。しかも艦橋には「EMDEN」。
さらにトップ艦長の赤い悪魔ならぬ白い悪魔が…。
手のひらサイズなので持ち運びに便利、気軽に遊べそうです♪ -
[1350] 鋸鮫
U99さん
>そのエンブレム、何色でしょうか?赤?青?それとも緑?
ええっ! 緑?
恥ずかしながら青と赤バージョンしか知りませんでした。
映画の中のU96のエンブレムも
ほとんど黒に近い「青」だと思っていたですが、
今回、改めてよ〜く見ると… 黒に近い「緑」なんでしょうね。デカールのは「青」で、
眉なしの黒目付き、口の中が赤というバージョンで、
映画のものとは少し感じが違うようです。_C型が出たら使いまわして
「ウンザ ボート」(すみません そう聞こえるんです)に仕立てよう…
という目論見も潰えてしまいました。 -
[1349] 伊‐36の疑問
>U99様
早速の返信ありがとうございます!
>例えば、「Uクレッチマー」とか「Uシュネー」という具合に。
おおっ!それは初耳です。
私もUボートをかなり知っているつもりでしたが、まだまだ知らないことがあると痛感させられました。>『大西洋の脅威U99』の訳注
この訳注は原注と併記されているため、原注のU・シュネーの経歴の部分が別人のA・シュネーと混同しているとも私には読めまして、「これはA(以下略)」の部分を「これはUではなくAの間違い・・・」と記述されていると、より解かりやすかったですね。
>『出口のない海』
私もU99様、同様にこちらのHPで紹介されているのを拝見するまで知りませんでした。
『出口のない海』公式HPを見ましたところ、私個人と主人公の経歴上の繋がりがあるのを知り、非常に衝撃を受けました。
しかし、この良作に成るであろう映画ですが疑問が一つ。
舞台は伊‐36ですが、当時の伊号潜水艦はあれほど清潔な艦内だったのでしょうか?
伊‐17では、しばしば疑似赤痢が発生し、乗員が隔離されることがありました。
『出口のない海』が実際に公開される段階で、この点がどのように処理されるか興味深く見ております。>爆雷投下されてる気分です。ちょっと回避。
gonroku様、爆雷回避運動お疲れ様でした!