過去ログ

前部室過去ログ(2004)

前部室過去ログ 2004/01/01 ─ 2004/12/31

  1. [839] はじめまして

    トムセン艦長

    はじめまして、映画「Uボート」に感動したトムセン艦長と申します。今後とも宜しくお願い致します。さて、Uボートがフランス・ラロッシュ港を出撃する際と帰還した際に軍楽隊による演奏がありますが、なんという曲なのでしょうか?私は日本の軍歌・戦時歌謡はだいたい知ってはいるのですが、ドイツ軍の軍歌はほとんど知りません。
    それにしてもUボート艦内は狭く、生活環境が悪すぎますね。トイレも2個しかありませんし、お風呂も入れません。乗組員は、洗面や歯磨きはどうしていたのでしょうか?

  2. [838] 90000t突破!

    うるぶ

    こんばんは。
    >戦隊司令殿
    90000tヒット行きましたね。
    おめでとうございます。
    イチローも記録を出したことですし、
    240000t(でしたっけ?)突破目指してがんばりましょう!
    ちなみにU−0号のデスバルト・フォン・ドライゼ大尉は
    確か軍艦ばかり沈めて60万tだそうで(懐かしいネタですな)。

  3. [837] カタリナありがとうございます

    塞翁が馬

    あんじんさん 有難うございます。
    5AのAが水陸両用の意味とは知りませんでした。おかげさまで助かりました。
    他の飛行艇ではサンダーランドやPBMマリナーがあるそうですがどれも味があって
    気に入っています。
    これからもお邪魔しますので宜しくお願いいたします。

  4. [836] はじめまして

    平塚人

    小学生のときに劇場で見て以来のDas Bootのファンで、Yahooからこのサイトにたどり着きました。楽しいサイトですね!
    大学時代、ドイツ語とドイツの歴史を少しかじりました。勉強してからDas Bootを数回見直したら、見るたびにいろいろと新しいことが見えてきて、いい映画だとあらためて感心しているところです。
    ときどきおじゃまするかもしれませんが、どうぞよろしくおねがいします。

  5. [835] PBY・・・

    あんじん

    塞翁が馬さんはじめまして。
    カタリナの件ですが、U-Bootに対する哨戒、攻撃に従事していたのは、主に’PBY-5’および水陸両用型の’5A'(‘A’はアンフィビアン=両生類(=水陸両用)の意味)と思われます。’アトランティック・トライ・スキーム’とよばれるダークグレー/ライトグレー/ホワイトの3色迷彩の機体が多かったようです。
    英軍でも、カタリナⅠ、Ⅱ(PBY-5に相当)およびⅢ(5Aに相当)を運用していたようです。

  6. [834] カタリナ飛行艇

    塞翁が馬

    皆さん はじめまして!
    Uボートのいろんなことが分かるので大変おもしろく拝見しています。
    連合国がUボートの発見・攻撃に使用した飛行艇について調べているのですが、
    カタリナ飛行艇のPBY2、4、5、5Aといろいろある機種のうちどれが該当するのか
    わからず行き詰ってます。情報をお持ちの方いらっしゃいますか。
    よろしくお願いします。

  7. [833] あらら・・・

    うるぶ

    >U99様
    こんばんは。拝見させて頂きました。
    あの高名なトップとクレッチマーが対立しちゃって・・・
    ま、人生いろいろ、人いろいろなんでしょうね。

    しかしやっぱりこうなると気になるのは他の生き残りの
    人達の意見ですね。だいぶ人数も少なくなって来ているとは
    思いますけど・・・。

    それにしても、オイラの中でブーフハイム神話が徐々に注水を
    始めてます。小説の前書きで書いてあるように「フィクション
    ではない」んだからいいじゃんというのはあるのですが、その
    人柄というか、その辺がもう少し落ち着いた人物なのかなぁと
    勝手に美化していたものですから。まぁ、作品と作者は別々な
    ものなので、例え嫌な人が生み出したものでも良いものは良い
    ということなんでしょうけど(その逆も「真なり」ですが)。

  8. [832] それぞれの意見・立場

    U99

    >うるぶさん
    お久しぶりです。こうした研究は大部分が自己満足でしかないんですが、そうやって楽しみにしておられるという方が一人でもいるということが分かると張り合いにもなります。まあ、大した内容ではありませんが、気楽に読んでやって下さい。

    さて、前回はいきなり罵倒シーンを出してアジってしまいましたが、以前も書いたように、全ての乗組員がブーフハイムを批判しているわけでもありません。しかも、彼を批判した元乗組員を、彼を擁護する元乗組員が批判するといった具合に論争がどんどん拡がっていきます。その彼らをブーフハイム肯定派と否定派に二分できればいいのですが、事はそんなに単純なことではありません。当然のことながら、肯定、否定の程度も人によって違います。しかし残念ながら、その全てを知ることはできません。でも、とりあえず今回は、ブーフハイムとその作品に対する各人の意見・立場について、知りえた内容を可能な限りお伝えしようと思います。

    以下のリストでは、「温度差」を示すため、下にいくほど「冷めた」=否定派を表すように配置しましたが、同レベルの場合もありますし、私の主観的解釈も含まれているので必ずしも厳密なものではありません。さらに、彼らの発言を注意して読むと、本、映画版、テレビ版それぞれについて各々違う評価をしている場合もあるので、本当は個別の評価をしないといけないのでしょうが、原典自体がそこまで突っ込んだ取り上げ方をしていないので、これもとりあえずという形になってしまいます。なお、各パラに出てくる”W”は”WOLF”を、”C”は”Count Not the Dead”が出典である旨の断りです(”p”はもちろんページ)。

    エーリッヒ・トップ(U552などの艦長)
    Vauseによれば、この人こそ、Das Bootが大のお気に入りでブーフハイムの熱狂的擁護者(W p114)です。ブーフハイム肯定派の代表者であり、対立軸の一つがこの人を中心に形成されている、まさに理論的支柱といっても過言ではないと思います。その思想についてはここで取り上げる余裕がないので後ほど詳述するつもりです。いずれにせよ、このリストのトップにくるべき人物です(オヤジギャク?)。

    ハンス・ヨアヒム・クルーク(U219の先任。映画「Uボート」の技術顧問)
    「(本について)Uボートの哨戒についての素晴らしい観察、力強い表現、リアルな描写」(C p142)(ついでに、「ユルゲン・プロホノフ艦長」の意見もここで紹介します。「私にはこの艦長がヒーローのようには見えなかった。それよりも、戦争に引き込まれ、その手助けをしていることに罪の意識を感じている一人の男に思えた」=C p150。この発言がさらに否定派元乗組員たちを怒らせることになります)

    ユルゲン・オェステン(U106などの艦長)
    「比較的短期間の北大西洋の哨戒を居候のように体験したアマチュアライターの割には、この本は基本的にかなりよくできているし、大変うまく描けている部分もある。一級ライターでなくてもかなりのものが書けるという好例だ」(W p114)

    ペーター・クレーマー(U333などの艦長)
    「(テレビ版はリアルであり、先のUボート戦を)あの戦争そのもの(として描いている)。(特に)胸に迫るのは、艦内の雰囲気の心理的描写だ」(C p160)

    ハンス・ギュンター・ランゲ(U711艦長。戦後は西ドイツ海軍潜水艦部隊司令)
    「(テレビ版は、)Uボートに乗り込んだ時のストレス、窮屈極まりない空間に共生する人々(を描き出すのに成功している)。もちろん、艦長とて恐怖というものを知っている。しかし艦長はそれを面に出してはならないし、部下を勇気付け、その信頼に足るものでなければならない(ということをテレビ版は教えてくれるし、さらに、ドイツ海軍が戦った敵と同様、)我々も自らの任務を課された悩める人間だった(ということも描いている)」(C p160)(なお、クレーマーとランゲは、映画版よりもテレビ版の方が優れているという文脈において発言している点に注意。映画版よりもテレビ版の方がストーリー展開が緩やかであり、そのために本当の哨戒のような退屈感が醸し出されている点を元乗組員が評価していると指摘しているのはC、W共通の見方)

    アダルベルト・シュネー(U201などの艦長。戦後における「ドイツ潜水艦乗組員協会=VDU」初代会長)
    「(酒場でのランチキ騒ぎのシーンには特に異議をとなえたいが、それ以外は)Uボートの哨戒というものの雰囲気、興奮、危険(を素晴らしく詳細に描いているとしてブーフハイムを賞賛)」(C p143)

    ラインハルト・レッヒェ(U255艦長)
    「ブーフハイムは海や艦内の雰囲気を非常にうまく描いている。しかし、水兵たちの粗野な話し振りを誇張している部分もある。この本を読んだ身内はかなりのショックを受けた」(W p115)

    オットー・クレッチマー(U99などの艦長)
    「私にとって、ブーフハイムは純然たる原典とはなりえない。彼は敵を見たことも敵に遭遇したこともないのだから・・・・。ブーフハイムが書いていることは空想だし、真実味などまったくない。こうした事情を知っている者がわずかの潜水艦乗り以外にこの国にいないというのは嘆かわしいことだ」(W p115)

    カール・フリードヒリ・メルテン(U68艦長)
    ブーフハイム批判の急先鋒の一人であり、もう一方の対立軸。従って、エーリッヒ・トップが嫌いで、しばしば論争を繰り広げる。U226に少尉として乗り込んだペーター・ハンセンが名付けたところによると、メルテンは元乗組員の中でも最右翼である「シュタールヘルム」(鉄兜団=ドイツの昔からの極右団体)を構成(W p117)。また、知人でもあるヴィレンブロックがブーフハイムを支援していることに困惑している。その一方で、「(映画については本ほど悪くはないと考えており、)いくつかの場面、例えば酒場シーンのような、酔っ払いや女たちが道徳にもとるように仕向けられた場面や、他のうんざりするような場面を除いて、この映画は好評を得ている」(ただし、これはペーターゼン監督に向けられたもの=W p118〜199)。その他、同人の発言は次のとおり。「ブーフハイムがヴィレンブロックに同行した哨戒では何も起きなかった。戦闘なし、爆雷なし。しかも38日で終わった。全てが空想だ」(W p118)、「(1985年のテレビ版公開時にリッタークロイツ誌の中でこの番組を批判して、)乗組員が騒ぎすぎ、艦橋ハッチからなだれ落ちる水が多すぎ、悪天候時に艦が海面に留まることなどしない、艦はあんなに深く潜れない、命令遂行をピストルで強制した艦長などいない」(W p119)

    クルト・バベルク(U618などの艦長)
    メルテンと共に「シュタールヘルム」を形成。ブーフハイム批判のため、VDUメンバーへ回報を出したり、報道機関やブーフハイムに手紙を送りつけ、さらには訴訟すら準備。そのため、足並みを乱されたVDUメンバーからは「アインツェルファーラー」(独航船)の異名で呼ばれる(C p163)

  9. [831] もうすぐ9万トン

    うるぶ

    ご無沙汰しております。うるぶです。
    >戦隊司令殿
    もうすぐ9万トン撃沈ですね。少し早いですが、おめでとうございます。

    >U99様
    お久しぶりです。
    しかし、グリス付きの雑巾投げつけられるなんてまだカワイイもんだったんですね(笑)
    元乗員とブーフハイム氏の確執はすごかったんですね。これは大変興味深い内容です。
    自分はその辺詳しく知らなかったので、自由研究発表、次回以降も楽しみにしております。

    別件ですが、劇場版で使われたと言われているティペラリーの入った
    例のソ連軍楽隊のCDですが、渋谷のお店に注文したんですが、後日「品切れ」と
    言われちゃいました。残念。

  10. [830] 自由研究発表!

    U99

     ご無沙汰しております。最近あまり書き込みがありませんが、皆さんお元気のことと思います。私の方は、もちろん今もUボートの研究を続けております(たまに浮気することもありますが)。
     で最近、二冊の本を読みました。一冊はJordan Vause著””WOLF””、もう一冊は Michael Hadley著””Count not the Dead””です。以前こちらで、映画「Uボート」に対する元Uボート乗組員たちの批判について、その本質は何かというテーマで書き込みをさせていただきましたが、今回、この二冊を読んで、それが内容的に概ね間違っていなかったことが確認できたのと、約30年前から比較的最近までブーフハイムと元乗組員との間で何が起きていたのか非常に興味深い情報を得ることができました。これから、「自由研究」として数回に渡ってその内容を発表させて下さい。
     まず、この両者間の確執がいかに激しいものであったかを如実に示す面白いエピソードが””WOLF””の第7章冒頭に描かれているので、ここでそのまま引用してみます:

     カール・フリードリヒ・メルテン(訳注:元U68艦長)の事務所の電話が鳴ったのは1985年5月22日18時15分だった。書き留めておいたからその時間に間違いはないし、テープレコーダーを回してしたので内容的にも間違いない。向こうから聞こえる太い低音の声は苛立っており、若干の威圧も感じられる。
    「フリードリヒ・メルテンか」
    「はい、カール・フリードリヒ・メルテンですが」
    「ロタール・ギュンター・ブーフハイムだ」
    メルテンはうなった。ちょうど事務所を出ようとしていたところだったのに、この電話に出てしまったのが悔やまれる。何としてもロタール・ギュンター・ブーフハイムとは話したくなかった。
    「何か用ですか、ブーフハイムさん」
    「リッタークロイツ誌の中でわたしを誉めてくれたUボート艦長というのはあんたか」。ブーフハイムが詰問した。
    「そうです」。メルテンはゆっくりそう言って認めた。「でも、『誉めた』というのとは違いますがね」。リッタークロイツ誌。これは不愉快なことになりそうだ。いそいでテープが回っているのを確かめた—この男が何を言い出すか分かったものではない。
     ブーフハイムは腹を立てているが、依然として度をはずしていない。「わたしの書いた『大海の狩人』が『子供向けのスリラーだ』なんていう考えがどこから出てきたのか教えてほしい」。
     メルテンは、最近のリッタークロイツ誌とのインタビューの中で、ブーフハイムやその著作について他にも厳しいことをいくつも言っていた。しかし奇妙だ—ブーフハイムは実はほかのテレビ番組について話しているのだ。「大海の狩人」についての発言は紛れ込んだに過ぎない。
    「それと、わたしが怯えたウサギだとU96の調理員が思っていたなんて誰があんたに言ったんだ。調理員にそんなことが分かるはずないだろう。彼はいつも厨房にいたし、わたしはいつも発令所にいたのだから」
    「わたしには本当に思えましたよ・・・・それにあの艦の中じゃそれは周知のことだったし。文書で保証してもいい」
    「それじゃ、あんたとあのリッタークロイツの記事についてわたしがどう思っているか分かっているだろうな。あんたはクソの塊だ!」
     すばらしい。アウスゲツァイヒネット。「ありがとう、ブーフハイムさん」。メルテンが愛想よく答えた。「あんたとあんたの本や映画にわたしが抱いている印象がこの録音で証明されるだけでしょうよ—あんたは暴言の名人だ!」。受話器から喉なり音が聞こえ、電話が切れた。

▲PAGETOP