過去ログ

前部室過去ログ(2005)

前部室過去ログ 2005/01/01 ─ 2005/12/31

  1. [1127] 艦長殿

    U44

    >ミモリさん
    本当ですか。それなら今度DVD借りて観てみます。
    やっぱり、いつも沈着冷静、時には闘争心溢れる艦長はいちばん渋い。
    しかし「Das Boot」撮影用で建造された艦が他の映画の撮影で使われたり、映画をいろいろ注視して観てみるとおもしろいものですね。

  2. [1126] 平和を欲するなら戦争を理解せよ!!

    なすび

    “シンガポールさん、どうもです。

    >> 話題が変わりますが、私が軍事関連に関心を持ちようになったのは、小学時代のある年輩の教師の平和を知るには戦争の現実を知る事も必要だという言葉からでした。
    かつて、サンケイ新聞から「第2次世界大戦ブックス」(赤い背表紙の本です)がでていましたが、そのキャッチフレーズが標記の言葉でした。

    それに従い、理解を深めるために本を買いあさっているわけです・・・・。

  3. [1125] ASDICと御礼

    シンガポール

    U99さん、この度もまた丁寧なお返事をありがとうございます。
    私も技術者の端くれではありますが、U99さんの碩学には敵いません。特に第二次世界大戦中のアスディック(ソナー)となると私には想像の世界です。貴重なご指摘ありがとうございました。私の想像でまた申し訳ないのですが、あの当時のレベル、さらにはあの大西の海流の複雑さから云って、アスディックでの探知もそう容易だったとは思えません。かなり経験や勘に頼った、ある意味で名人芸に近い世界だったかも知れないと思っております。一方のUボート側も限られた蓄電能や運動性能の中、艦長の経験と勘で必死に逃げていた訳です。戦争を美化する気は全くありませんが、そういった壮絶な人間ドラマがわれわれを引き付けるのでしょうか。
    話題が変わりますが、私が軍事関連に関心を持ちようになったのは、小学時代のある年輩の教師の平和を知るには戦争の現実を知る事も必要だという言葉からでした。第二次世界大戦は国を挙げての科学技術と物量の総力戦でもあった訳です。お陰で科学技術は随分進歩して今のわれわれの暮らしを豊かにしていることも事実ですが、あれだけの消耗戦ですから人命という犠牲も相当大きいものがあったことは肝に銘じなければなりません。世の中、理想だけでは生きてはいけませんが、少しでも平和な世の中になってもらいたいものです。
    駄文が過ぎました。U99さんを始め、皆様これからもよろしくお願い申し上げます。

  4. [1124] デーニッツとヒトラー

    U99

    海軍とナチとの関係についてはかなり「そそられる」トピックですし、私にもレスさせていただきたいのですが、最近時間がないので、今回はちょっと気になった点のみ。

    デーニッツは党員ではありませんでしたし、ヒトラーの後継者として「総統」になったわけでもありません。ヒトラーが同人に委譲した権力地位は大統領職と国防軍最高司令官職のみです(首相職はゲッベルスへ)。この点は、かなりの文献で間違った記述がされていますね。

    また、提督のイメージについては、戦後作られた部分もあることは事実でしょう。これは海軍だけではなく陸軍などでも同様ですが、特に海軍の場合はその役割を担った一人がヴォルガング・フランクです(先日もこちらで話題になった「デーニッツと灰色狼」の著者です)。提督とヒトラーとの関係については、海軍運営上、デーニッツがもっとも恐れていたのは、1918年のキール軍港事件の再来、つまり海軍が体制に二度目の反旗を翻すことであり、一方、ヒトラーはそうした海軍を信用していなかったので、却ってデーニッツはヒトラーに接近せざるを得なかったという指摘があります。しかし、最近の研究では、かなり反ユダヤ的な側面がデーニッツ自身にもあったことが判明しており、「政治とは無縁の精錬潔癖なプロイセン軍人」という評価はできないのではないかと私は思っています。

  5. [1123] ASDICその2

    U99

    シンガポールさん
    いえいえ、私なんか所詮は素人です。まぁ、一応周囲に専門家はおりますが、私自身は技術者ではありませんし、あくまでアマです。

    で、本題ですが、パルス発信の時間間隔は、パルス発信が自動且つ同一周波数であれば一定です。ただし、発信周波数が高い時は短、逆に、低ければ長です。お分かりと思いますが、これは音波の伝搬特性とアズディックの操作法に関わるものです。

    そこでまず周波数について。低周波は遠方まで届きますが、高周波になるほど減衰が激しいですから短距離しか届きません(比較において)。一方、指向性に関しては低周波は高周波ほど高くありません。そこで両者を使い分けるわけですが、当時は、遠距離用では15〜20KHz前後を、短距離用では50KHzの音波を使っていたようです。探知距離は、前者では約2,500ヤード(約2,200m)、後者では約1,000ヤード(約900m)です。

    これを踏まえて、音波発信の時間間隔を考えてみます。音波の水中伝搬速度は秒速約1,500mですから、例えば1,500m向こうにある物体からエコーが返ってくるまでに掛かる時間は2秒です。3,000m離れていれば4秒。しかし、探知距離は最大で2,200mしかないわけですから、4秒待っていても意味がないわけです。ですからこの場合、約3秒後には次の発信を行ってもいいことになります。同様に900mでは約1秒後。ただし、実際の発信はもう少し余裕があったのかしれません。また、トランスデューサーの向きを変えている間は発信されませんから、そこでリズムが途切れます。因みに初期のアズディックではトランスデューサーの方向変えを手動で行っていました。

    それと、音波発信間隔とは直接関係ありませんが、当時は原始的なAスコープ法によって目標距離を計測していました。これだと方位が分かりませんが、トランスデューサーと同期した指示器があり、これにより方位が分かるようになっています。ただし、現在のようなPPI方式も大戦後期には既に出現していたようです。また、使用可能速力に関して、既に39年の時点で英海軍は、15ノットでも対応できるアズディックを装備した駆逐艦を160隻以上保有していました。

    以上ですが、これも大ざっぱな記述でしかなく、私が以前に上げた127型と128型とではそれぞれどこがどう違うのか分かりませんし、上に書いた内容がこれらのタイプに完全に当てはまるのかどうかも分かりません。私の知識なんてその程度です。もっとも、そんな昔の装置のことは海自の現役水測員だって知らないでしょうが(個人的に研究していれば別でしょうが)。

    最後になりますが、こちらこそ今後とも宜しくお願いします。

  6. [1122] 「男たちの大和」展に行ってきました

    なすび

    皆様、いつもお世話になっております。

    昨日、東京・池袋の東武百貨店にて、タミヤモデラーズギャラリーと併設して、12月公開の映画「男たちの大和/YAMATO」展が開催されていたので見てきました。
    撮影で使われた35分の1大和が圧巻でしたね。かなりよい出来のように見えました。撮影に使われた衣装や小道具なども展示されており、メイキング・ビデオも放送されていて、12月公開が待ち遠しくなりました。
    併設されていたタミヤモデラーズギャラリーでは、AFVや飛行機、カーモデルなどが多く展示されていました。残念ながらUボートを含め、潜水艦の出品はなかったですが・・・・。
    広島・呉の大和ミュージアムも、尾道の実物大大和ロケセットも、関東在住のなすびにとっては縁遠いものだっただけに、この日の展示は日頃の欲求不満を多少やわらげてくれました。火曜日までなので、お近くの人はお立ち寄りになってはいかがでしょうか。
    なお、デジカメで写真を撮りまくりましたので、一部をHPに載せました。下記URLの「雑多コラム集」に載せていますので、興味がおありでしたら、ご覧ください。

    http://nasubi.dyndns.org/

    さて、今日書き込んだ理由は、もうひとつあります。
    池袋にでかけた電車の中で読み始めたのですが、先日古本屋で購入したハヤカワ文庫のブライアン・キャリスン『地獄の輸送船団』がなかなか面白い出だしでした。
    英国の輸送船団の老朽船が、港にたどりつくまでに遭遇する狼群との戦いを、輸送船の艦長や一等航海士の視点から描いているようで、先が楽しみです。
    読み終わりましたら、また感想を書きたいと思います。

  7. [1121] 艦長!

    ミモリ

      こんにちは。多分、どなたかが話題になさっていたかもしれませんが、
      「ハウスオブザデッド」というゾンビ映画に艦長(ユルゲン・プロコノフ)が
      出演していらっしゃいます。小型船の船長の役です。なんでも、この映画の劇中でかむ  っている帽子は「Uボート」に出演していたときのものだとか。

  8. [1120] 海軍に生粋のナチはどれほどいたのでしょうね

    なすび

    エッシーさん、Das Bootファンさん、どうもです。
    レーダー提督もデーニッツもナチではなかったと思いますが、ちがったかな。デーニッツはヒトラーの遺言で総統職を譲られていますが、ナチス党員だったのでしょうか。思えば、今まであまり深く考えたことなかったです。しかし一般的な話をすれば、空軍や陸軍に比べれば、ナチは少なかったのではと思います。陸軍のSS師団のような専門部隊もなかったですよね。
    もちろん、なかにはヒトラーユーゲント出身の、バリバリのナチス党員もいたと思いますが、海軍の作戦指導に影響を及ぼすほどの存在ではなかったような気がします。

    さて、エッシーさんのご質問ですが、『起爆阻止』はハヤカワ文庫、『機雷』は講談社文庫です。前者は去年出たばかりのものですが、後者はなすびの持っている版の奥付によると昭和59年7月の初版でした。もう絶版かもしれません。すっかり内容を忘れてしまったのですが、重苦しいながらもじっくりと読ませる名作だったと記憶しています。古本屋で見つけたら、ゲットしておいて損はないでしょう。

  9. [1119] お久しぶりです。

    エッシー

    Das Bootファンさん初めまして。
    Uボートの士官はナチではありません。と、何かで読みました。間違ってたらごめんなさいですが、ナチの影響はほとんど無かったと読んだ記憶があります。ナチだったらデーニッツだってすぐに処刑でしょう。

    Uボート 最後の決断を見ましたが、艦内にでかいハーケンクロイツがかかっていました。そこで興ざめしてしまいました。

    なすびさん、こんばんは。面白そうな本ですね。文庫ですか?
    今まで、機雷は嫌い(だじゃれではありませんが)でした。
    なんか、受け身の兵器で当たればもうけのようなのが嫌だったのですが、年取ったらそれも有りで良いかなと思うようになってきました。
     

  10. [1118] 『海戦』読み終わりました

    なすび

    1943年春以降の、ドイツ海軍の記述が若干簡潔にすぎるきらいはありましたが、もはや連合軍とはまともには勝負にならなかったのでしかたないかもしれません。それに44年以降のUボート関係を知るならクレーマー艦長の『Uボート・コマンダー』などで補完すればよいと思います。全体的には北極海、北海、大西洋、地中海それぞれを舞台に、バランスよくまとまっていました。個人的には地中海の戦いが目新しかったです。この分野の本は、三野正洋氏のソノラマ文庫『地中海の戦い』くらいしか読んだことなかったので、イタリア海軍のやる気のなさに驚き呆れ、新鮮でした。

    古本屋でダグラス・リーマンの『起爆阻止』が100円だったので買いました。ドイツ海軍の敷設した機雷の除去をするイギリス兵の話らしいです。それで思い出したのが光岡明氏の『機雷』。直木賞受賞の名作ですが、こちらは日本海軍の機雷掃海の話を描いています。どちらもフィクションですが、読み比べてみたくなりました。『機雷』は数年前に古本屋で見つけ、読んだのですがすっかり忘れてしまいました。この機会にもう一度じっくり、読み直そうと思います。

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