過去ログ

前部室過去ログ(2005)

前部室過去ログ 2005/01/01 ─ 2005/12/31

  1. [1046] 大西洋の脅威U99-

    gonroku

    顔を出すたびに「初めての方、初めまして」と挨拶して姿を消してしまっていたgonrokuです。
    初めての方、はじめまして。末永くよろしくお願いいたします。

    さて、先月末に光人社NF文庫から『大西洋の脅威U99-トップエース・クレッチマー艦長の戦い-』が発売されました!
    http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4769824602/u96-22/
    その名の通り、エースの中のエース、オットー・クレッチマー艦長の活躍です。
    >なすびさん、ありがとうございます。U-BOOKに入れておきます。
    私も手に入れたばかりなので、まだ序文をすぎたところですが、皆さん読んだら是非感想を聞かせてくださいませ。

    U99さん
    >「お互い、この映画で人生が変わってしまいましたね」。本当にその通りで、これからも一生、ついて回るのだと確信しています。
    共に白髪の生えるまで!と言ったではありませんか(笑)
    ラブラブ・オフでは本当にありがとうございました。5時間も飲んでましたか!
    何か別のグチも聞いてもらってたようですが(笑)、どうもスミマセン。元気でやってます。
    例の、チャーチルがUボートの不発魚雷で命拾いした話ですが、『デーニッツと灰色狼』の上巻170ページでした。1939年11月、チャーチルが乗艦していたネルソンに、三発の魚雷を発射したがどれも不発。サンケイ出版の「Uボート 海の狼、あの船団を追え」によるとU56のヴィルヘルム・ツァーン艦長です。これによってツァーン艦長がノイローゼになり、前線を外れたとのことです。

    うるぶさん
    酒は必須ではありませんよ。必要なのはU魂です。

    U44さん
    私も数年前に病気で数ヶ月入院しました。あまりに突然の宣告で、不安と絶望に打ちひしがれるばかりでしたが、やはりそこで思い出したのがこの映画のジブラルタルのシーンです。いつやってくるかもわからない、こないかもしれない浮上の時のために全力をつくす機関長の姿に、何度も勇気づけられました。いつか必ずエンジンが唸りだす瞬間が訪れると信じて。さらに、私はこの映画そのものに勇気づけられたばかりでなく、ここに集まって下さる『Uボート』ファンの方々にも大変励まされました。セリフ一つ、小道具一つにああでもないこうでもないと時代を遡って論じているのは、端から見たら異様なのかもしれませんが(?)、同じものに共感できる仲間がいるのだと、ふとした時に感じるのはとても幸せな事です。
    私が入院中に、看護婦さんが決まって新患者に「今は神様がくれた休憩時間だと思って」と言っていました。今となっては、貴重な時間だったと思います(二度とゴメンではありますが…)。
    U44さんが現在を1つの「転機」と考え、「ハッチを明けた時の新鮮な空気を吸い込める時が必ず来る」、そう思っているのなら、その日は必ず来るのでしょう。ご武運お祈りします。

    水雷士さん
    だいぶ前の発言(951)なのでもう見つかっているかもしれませんが、お探しの映画、『リメンバー・エイプリル』ではないでしょうか。真珠湾攻撃から間もない頃にアメリカ西海岸に流れ着いた日本潜水艦の乗組員と、彼を発見した4人の子供たちの物語です。ハーレイ・ジョエル・オスメント少年ブームの時にビデオ発売された未公開映画です。

    なすびさん
    > ディスカバリー・チャンネル・プレスリリース
    なんと!24隻も!!
    放送が楽しみですね。このような番組のためにスカパー契約したので、ディスカバリー・チャンネルやヒストリー・チャンネルには頑張ってもらわないと(笑)。
    今年は戦後60年ということで、日本映画チャンネルでは42本の戦争関連映画が放映されます。…眠れない。

    シンガポールさん
    日・独、そして米のTVシリーズの詳細なレポートありがとうございます!
    ドイツ版ではタイトル&エンドロール流れないのですか…。残念。
    日本で発売されたパーコレのTVシリーズが、純粋なTV版でよかったです。
    映像や音声、吹替など諸問題は置いといて、改めてヘラルドとジェネオンに感謝です。
    ところで、この映画のオープニングでは「1941年秋、ラ・ロシェル〜」と説明がありますが、
    ディレクターズ・カット版のオープニングはこれが英語になってます。
    シンガポールさんがご覧になった「Das Boot-Original Uncut Version」(アメリカ版)は、
    オリジナルのドイツ語になっているのでしょうか?
    (カットされたアンカット版のうえ、画質や音声など手を加えているようなので、ちょっと気になったのです…)

    では、長くなりましたが、今回はこの辺で…

  2. [1045] 戦意高揚映画

    憂96 らため憂

    みなさん、おひさです。
    >白井佳夫氏の批評
    「普遍的ヒューマニズムを意識」する人たちまでもが、ナチズムを受け入れ、未来を
    託した、という痛恨の事実は、今でもドイツ人に重くのしかかっていると思いますよ。
    ひねくれた言い方をすれば、ドイツ人はみな「極悪非道のナチ」だったというほうが
    よっぽど救いようがある。

    話は変わりますが、日本にも「轟沈」というそのものズバリな戦意高揚潜水艦映画が
    あります。1943年、ペナン島を拠点に作戦を展開するイ10を主人公にした映画です。
    (本編中で全く艦名は出ないのですが)肝腎の潜水艦が劇中で海大5型とか巡潜乙型
    とか、いろんなタイプに変身してしまうのは愛嬌として、全体的に押さえたの感じの
    ドキュメンタリー作品でした。こんな映画を観て戦意が高揚するのか、と心配になる
    ほど淡々とした映画です。

    潜水艦をテーマにした映画は、多かれ少なかれ、みなダークでダウナーな作品になって
    しまうという原則は、すでに60年前から確立されてしまっていたようです。

    それでは皆さんごきげんよう。

  3. [1044] なるほど・・・

    うるぶ

    >U99様
    抜け駆けずるいでしゅ〜
    でも、オイラお酒弱いから仕方ないか・・・

    それはともかく白井氏の論評は確かに微妙な感じではあります。
    全員が極悪非道なナチだとすると、先任の存在意義が薄れてしまうし・・・
    (先任の名誉のために言えば、カレは極悪非道ではありませんが)
    原作を読まず、映画を見た感想なのでしょうけど、確かに言ってることが
    よく分からないですね。まぁ、でも評価というのは良いも悪いも出てきて
    ナンボのものなので、一つの意見として聞いておくのも良いかと思われます。

    参考になりました。

  4. [1043] ああ、Das Boot, Das Bootよ!

    U99

    遅ればせながら、まずはU44さんへ。

    >U99様 貴殿の今後の人生においてもご武運をお祈りいたします。
    ありがとうございます。お互い、武運が長久することを祈りましょう。

    >広い海でもうひと暴れしてみたいです。
    ここまでくれば、あと一歩ではありませんか。でも、常にBeide Maschinen AK!(両舷、非常最大戦速!)ではどんなに頑丈な機関でも焼きついてしまいますから、休息も必要でしょう。U44さんにとって今はその時なのでしょうね。現在の休息によって、きっとU44さんの機関も、ジブラルタルでの正念場に際して立派に働いてくれることでしょう。我々にはあのLIとヨハンがついていることもありますし;-))

    さてさて、実は一昨日、gonrokuさんと二人だけのラブラブ・オフ会をやってしまいました(他の皆さん、ごめんなさい)。そこで5時間近く話して二人で出した結論:「お互い、この映画で人生が変わってしまいましたね」。本当にその通りで、これからも一生、ついて回るのだと確信しています。

    ということで、今度は伊号潜水艦さんの質問に横レスです。
    この映画が初上映された1981年末〜82年初旬にかけて、様々のDas Boot評が世に出ました。私が思うに、その中でも最高の論評は辻邦生の「Uボートへの鎮魂歌」と題するものだと思います。これに関しては既にこちらでも紹介させていただきましたので、ご興味があれば、No.75をお読みください。

    辻氏の論評が載ったキネマ旬報1982年1月下旬号には、他にも幾つか紹介されています。
    岡本喜八「Uボート神話のドンデン返し」
    山本七平「戦争を追体験させる真の迫力」
    古谷綱正「壮絶なる男たちの世界の美しさ」
    川又千秋「迫真の雰囲気が全編にあふれる」
    北上次郎「冒険映画としての正しい方法論」
    石川文洋「娯楽性と写実性を追求した作品」
    高沢瑛一「良き時代への賛美と支配者否定」

    この中で、特に古谷氏による次の論評は注目に値すると思います。
    「・・・・見終わってがっくりした疲労を感じさせたほど緊張の連続だった。・・・・ラストシーンの強烈な衝撃など、ペーターゼン監督は戦争の空しさを表現しようとずいぶん気を使っている。だがそれを超えて受ける印象は、壮絶なる男たちの美しさである。戦争中に作られていたら、これは典型的な戦意高揚映画となったろう。いまの若い人が見ても、潜水艦乗組員への憧れをかきたてそうだ。そういった危険性を、とくにあげつらうのは私の趣味ではない。だが映画が優れていればいるほど、諸刃の剣となるものだとも思った」

    男たちの壮絶なる世界の美しさ・・・・。言いえて妙、まさにそのとおりであります。この映画のそうした部分に惹かれるのも事実ではないでしょうか。困難の中に生き、それを克服しようとする人間の姿は究極的に美しい。しかし、それが戦争努力と結びつくとまた違った意味合いを持つことになります。難しいものですね。

    以上、全てがこの映画を多かれ少なかれ賞賛しているものですが、私が知る限り、たった一つの否定評もあります。手元には、切り抜いた記事だけしかありませんが、おそらく映画雑誌の「スクリーン」か何かに載ったものです。評者は白井佳夫氏で、当時の日本映画「八甲田山」と対比させて論じています。

    「・・・『八甲田山』の場合でいうと、滅私奉公の大日本帝国軍人の、天皇を頂点にいただく忠君愛国の『思想』が、『Uボート』の場合でいうと、ゲルマン民族純潔主義の、ヒットラーを頂点にいただくナチスドイツ・ファシズムの『思想』が、これらの映画の登場人物たちと、それをとり囲む時代を支配するバックボーンとしてあったはずなのに、それが骨抜きにされてしまって、見えてこない点までが、実にそっくりなのである。・・・・Uボートの乗組たちは、沈めた敵国船団の乗組員たちが、火に包まれて沈没する船から海中に逃れ、救助を叫ぶ声に、後ろめたい普遍的ヒューマニズムを意識し、また艦内での疲れきったひと時に、『ティペラリー』や『待ちましょう』を聞く。何のことはない、これは、いってみればNATO風ヒューマニズムの意識構造で作られた『第二次大戦』物戦争映画、なのである。・・・西ドイツ映画と日本映画のこの二本の、『意欲的な商業大作映画』がもっている相似性は、何かゾッとするような『恐怖』を、私に実感させる」

    いかがでしょうか。「普遍的ヒューマニズムを意識し」と言っておきながら、そうした場面の登場に疑問を呈するのは矛盾していると思いませんか。普遍的であればナチ時代の人間がそれを意識しても何ら不思議ではない。それとも、あの時代のドイツ人が全て極悪非道なナチだったとでも言いたいのでしょうかね。それに、一体何に「ゾッとするような『恐怖』を実感」するのか、私にはその論理も感性もまったく理解できません。まぁ、白井氏は非常にイデオロギー色の強い評論を行う人なので、こうした見方が出るのも不思議ではないのですが、ここはUボートの艦内と同じですから、政治的な話は止めておきましょう。

    最後に、口直しを。
    「『戦争を知らない世代』という言葉が死語となるだろう。私たちはこの映画で戦争を体験するのだ」−村上竜

    また長くなりました。でも、これもこの映画に対する情熱だとご理解ください。
    失礼しました。

  5. [1042] ディスカバリー・チャンネル・プレスリリース

    なすび

    ディスカバリーチャンネルとテキサスA&M大学研究者による五島列島沖の共同調査で
    第二次世界大戦当時の日本の超大型潜水艦を発見!
    〜特型一等潜水艦<伊402>やインディアナポリスを撃沈した<伊58>など24隻〜

    ・・・・だそうです。2005年中に放送予定だとか。

    http://japan.discovery.com/press/pre00220.html

  6. [1041] リドリー・スコット監督の新作ニュースです。

    Sボート映画も製作してね。

     「グラディエーター」「キングダム・オブ・ヘブン」のリドリー・スコット監督が、ロバート・カーソンの全米ベストセラー・ノンフィクション『シャドウ・ダイバー /深海に眠るUボートの謎を解き明かした男たち』(早川書房)の映画化でメガフォンを取ることが明らかとなった。原作は1991年、ニュージャージー沖の海底で発見されたUボートの謎に挑むダイバーたちの姿を追った傑作ノンフィクション。死と隣り合わせで繰り広げられる深海での沈船ダイビングのスリルと、このUボートに秘められた驚くべき歴史の真相に迫る知的好奇心、調査にあたるダイバーたちの人間ドラマが重層的に展開していく感動アドベンチャー大作。「アポロ13」「キャスト・アウェイ」のウィリアム・ブロイルズが脚本を担当。

  7. [1040] 大西洋の脅威U99

    なすび

    標記の本が光人社NF文庫の最新刊で出ました。原著は50年前に出版されたらしく、各種の誤りが多々見られますが、翻訳者が丁寧にフォローしています。通勤電車のなかでの読書でまだ半分も読み終わっていませんが、黄金期のUボートの縦横無尽の活躍が楽しめる好著だと思います。
    gonroku様、最新U-Bookの更新よろしくお願いします。

  8. [1039] 公開当時(・・・懐かしむ遠い目)

    U44

    U44です。
    下の方の欄にも書かせていただきましたが、私はこの映画公開リアル世代です。
    公開当時、まず「ドイツが主役である」と言う点、(それまではほとんどなかったかあるいは少なかったからかもしれませんが)その意味では画期的というか、意外性(!?という表現は変かもしれませんが)もあって反応は大きかったと記憶しています。そして例のあのエンディングです。
    当時の「ぴあ」にも割と大きく取り上げられていたように思います。
    その「ぴあ」の解説には「これは単なる戦争映画ではない」というように載っていたように記憶しています。映画評論界の詳しい反応は私にはわかりませんが。

  9. [1038] ありがとうございます

    伊号潜水艦

    U44様
    詳しく教えていただきまして、ありがとうございました。
    あの出撃時の演奏曲は、かっこいいですね。
    やっとのことで、ラロッシュ港に帰ってきたら、今度は英軍戦闘機の攻撃を受ける・・・・。
    あの艦長や乗組員の人生っていったい、何だったのでしょうか。
    ドック内で沈みゆく自分の艦を見ながら、死んでいった艦長は無念だったと思いますね。
    ところで、昭和56年に日本で「Uボート」が公開上映された時、反応はどうだったのでしょうか?
    それと映画評論家の中での、Uボートはどう評価されているのでしょうか?

  10. [1037] 曲名について

    U44

    伊号潜水艦 様
    こちらに久しぶりに投稿させていただきます。U44と申します。
    ラ・ロシェルからの出撃シーンに流れるマーチは、サウンドトラック版(発売中)に収録されています。
    曲名はわかりませんが、サウンドトラック版(ドイツ版)では「Muss I Denn」というタイトルとなっています。
    わずか1分24秒の収録ですが、朝、あれを聞くと元気が湧いてきたりします。
    できればサウンドトラック版には、ラ・ロシェル帰港時のマーチと、兵士達が艦内で合唱する「Tipperary」も収録してほしかったです。

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