実録・Uボートツアー
フランクフルト Das Boot Revisited
フランクフルト Frankfurt am Main
2006.12.17
パスポートすら持っていなかった私をドイツ一人旅に駆り立てたのは、ほかでもないこの≪Das Boot Revisited≫。ドイツでの『U・ボート』公開から25周年を記念し、2006年9月から2007年1月まで開催された、いわゆる回顧展です。
ミュンヘン、ハンブルク巡りのあとは、再び鉄道の旅でフランクフルトへ。≪Das Boot Revisited≫が開催されたのは、Frankfurt am Mainの駅をまっすぐ南下し、マイン川を渡ったところにある、「deutsches filmmuseum」。日本語で言うと「ドイツ映画博物館」。『U・ボート』は特別展ですが、普段は、ドイツの映画の歴史を辿る、カメラや機材などが常設展示されているところです。
受付のすぐ横で、撮影に使用された5メートル艦がこれでもかという程の存在感を放っています。ここは、チケットを買わなくても見ることができました。
受付のおばちゃんに私のドイツ語が通じなくて、危うくDVDを買わされるところでしたが、長い押し問答の末なんとか入場…
入り口で迎えてくれたのは、ミュンヘンのU-96から出張してきた4番魚雷発射管の扉と、操舵席にあった深度計。ようやくこの深度計とご対面です。
士官室にあるはずのラディオーネもこちらに駆り出されていました。
この展示会は写真撮影NGだったので、この先の内部の様子は、プレスで潜入されたらしきサイトから拝借します。こちらのtaucher.net より。
※↑こちらのサイトの写真、リンク切れになっていたので、私が隠し撮りした写真に改めます(’17.5.7)。
さっそく、Das Boot撮影グッズのお出まし。撮影当時のロケの様子や資料、特撮用のミニチュア乗組員の雨合羽などが展示されています。この展示物は、ロケ地ごとの展示となっており、ここはヘルゴランド島で撮影されたときの小道具など。
こちらは艦橋のセットと衣装。左が出港時の艦橋で、右側が帰港時の艦橋。左側の艦橋からは、ミニチュア艦長と乗組員の顔がのぞいています。信号灯を持っているので、トムゼンの艦と出会った時のシーンの再現でしょうか…。艦橋の手前にあるのが、ヴェルナーのセーターや救命胴衣。艦橋の両側には、艦長や乗組員の衣装。感無量でございます。
反対側には、ヨハンの着ていた黒の革ジャケットやKriegsmarineのタオルなども。大事にとっておいてくれてありがとう…。
続いて魚雷。Los!
展示会会場内の壁全体には、劇中のシーンがびっしりと貼り巡らされていました。各コーナーごとに関係者のインタビューやメイキングなど、VTRの視聴コーナーもあったほか、2000年に他界した機関長クラウス・ヴェンネマン氏を偲ぶ追悼コーナーも。そこでは、共演者からのヴェンネマン氏の思い出やメッセージが流されており、順番待ちまで出るほどで、国民的スターだった様子が伺えました。私も順番待ってまで視聴しましたが、何言ってるか分かりませんでした。
こちらはバヴァリアフィルムスタジオのコーナー。撮影の時間割(?)やスタジオに訪れたハインリッヒ=レーマン・ヴィレンブロック艦長の写真(左上)なども。
ちなみに、このあたりには、史実とからめた展示コーナーもあり、ヴィレンブロック艦長が実際に受け取った指令書(?)やU96の航海日誌、正装して乗組員と収まっている記念写真、劇中でラディオーネR3から流れてくるサッカーの試合を報じる新聞(ブンデスリーガ FC Schalke – FC Rapid の試合だとか…)、ヴェルナーが劇中で読み上げるRudolf G. Bindingの詩(ジブラルタルで浮上が絶望的と思われた時のシーン)などが貼り出されていました。このあたりも垂涎で、まじ、来てよかったと思った瞬間。
次は何年後に開催されるか分かりませんが、これらの撮影小道具はたぶん処分されることはないと信じているので、またどこかで再会できることを祈るばかりです。
写真を拝借したtaucher.netのサイトには、展示会を記念したプレイベントにヨハン(アーヴィン・レダー)やウルマン(マルティン・メイ)、プロデューサーのギュンター・ロールバッハ氏が訪れた様子も掲載されています。
※この記事は2006年のドイツ潜水艦巡りを2007年に書いて、2011年に掲載しています。
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gonroku
アルファさん
遅くなりましたが…写真を差し替えました。