調査報告書

Uボート

映画の主役であるUボートはU96。完全版では”U96″とハッキリいわれているが、実は原作ではそれが”U96″であるとは明かされていないし、艦長の名前も明らかにしていない。しかし原作者であるブーフハイムが1941年10~12月に乗艦したのはU96で、その当時の艦長はハインリッヒ=レーマン・ヴィレンブロックであることから、必然的に”U96″となってます。

他に物語の中に出てくるUボートは、荒天の中に登場するトムゼンの艦(VII型)ですが、彼のモデルがはっきりしないため、艦名は不明(実際に1941年秋にU96が遭遇した艦はU572)。ほかには、敵船団発見を知らせてきたU32とU37、水兵が余興で盛り上がっていたなか、無線で連絡してきたU48、英国船3隻を撃沈して30度方向に衝撃音を受けているU112が、名前だけ登場。

↓実際のそれらの艦について

U32 実際のU32は開戦前から活躍していた艦で、1940年ハンス・イェニッシュ大尉指揮のもとアイルランド沖で沈没しており、「1941年秋」には海の底。
U37 物語の中では、マルテンス艦長。
U48 敵船舶10万トンを撃沈した最初の艦長ヘルベルト・シュルツェが就航させた艦で有名ですが、ハンス=ルドルフ・レージング少佐、ハインリヒ・ブライヒロット大尉へ受け継がれ、またシュルツェ大尉の手に戻って、41年7月ジークフリート・アッチンゲル中尉が指揮をとると同時に訓練艦となり、「1941年秋」は前線には出ていなかった。
U112 物語中ではヴェンツェルの艦。IX型艦の予定だったが起工前に建造中止で、存在すらしていない。

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