調査報告書

歴史背景

映画の舞台は、1941年秋、ドイツ占領下のフランス軍港ラ・ロシェル。無敵を誇ったUボート艦隊の栄光時代は過ぎ、英雄プリーン、シェプケは戦死、クレッチマーは捕捉された年。
この年は、英軍船団の警戒方式や対潜兵器も強化され、撃沈されるUボートの数が増えたころであり、映画の中でも、英軍が新たに開発したレーダーによる夜間爆撃を初めて受けるという設定(ジブラルタル海峡で)である。
軍司令部から届いた命令の『ビゴで補給し、ジブラルタルを通って、ラ・スペチアへ』というのは、その当時、北アフリカで奮戦していた、ロンメル将軍のアフリカ軍団の支援が目的で、地中海に入ったUボートが英空母や戦艦、巡洋艦を撃沈したことから、ヒトラーが地中海作戦に熱意をみせはじめ、デーニッツの意に反して、そばにあるUボートを地中海に結集させるよう命じたのであります。
この時期の地中海付近で撃沈されたUボートは7隻(この中には完全版の冒頭で語られる「神経をやられたエントラス」のU-567もふくまれている。エントラスが本当に神経をやられていたかは解りませんが…)。

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